[文化通信.com] 現役僧侶で芥川賞作家である玄侑宗久氏の作品「アブラクサスの祭」(新潮文庫刊)が映画化されることが決定。玄侑氏の地元でもあり、この作品の主な撮影場所の一つでもある福島県・三春町で、去る8月11日、この映画の企画にいち早く賛同し、製作委員会のメンバーとなった福島民報、福島テレビや、地元のマスコミ、サポーターの三春町・国見町民、一般含め4百名が来場し製作発表記者会見が行われた。
本作は、福島の小さな町で妻子と静かに暮らすかつてロック・ミュージシャンだったお坊さんの浄念が、町でライブをやると言い出した騒動を描くもの。玄侑氏の作品では初の映画化になる。主演の僧侶・浄念役には映画初主演のミュージシャン、スネオヘアー。その妻・多恵役にともさかりえ。さらに住職・玄宗に小林薫など個性あふれるキャスティング。監督・脚本は、東京藝術大学で北野武、黒沢清の薫陶を受けた、新人の加藤直輝。共同脚本は佐向大。
撮影は、福島県内(原作者在住の三春町、寺のロケ地は国見町など)にてロケし、11月中の25日~30日間を予定。2010年公開を予定している。企画・制作はオフィス・シロウズ。配給はビターズ・エンド。
▼玄侑氏の話 この作品を読んで感銘を受けたという方は、小説がよっぽど好きな方か、アブナイ方が多いですね(笑)。加藤監督はどっちなんだろうと拝見してましたら、どうやら両方のようです。しかしながら大変に読み込んで下さって、脚本家の佐向さんと協力して、素晴らしい脚本になっていると思います。今回の作品の場合は音楽というのが非常に重要だと思います。スネオヘアーさんが出演して下さっているので、音楽という点ではもう一つ期待しています。
▼スネオヘアーの話 (出演依頼があった時)「嘘だ!」と思いました。マネージャーにもそう言いました。そしたら嘘じゃないっていうんで。「躁鬱の分裂症のお坊さんの役だよ」っていうんで「なるほど、そういうことか」って思いました。
▼加藤監督の話 きっかけは本屋でたまたま文庫化されていた「アブラクサスの祭」を手に取ったところから始まりました。読み始めると言葉で表現されていることが、僕の頭の中で沢山のイメージが浮かんできました。くっきりと映像で浮かびあがってきたり、いろんな物音や人の話し声などもリアルに響いてきて、玄侑さんが書かれている文章が僕にイメージを湧き起こさせたんです。




