ハリウッドは回顧ムード?時代もの公開ラッシュ
「ザ・チェンジリング」のアンジェリーナ・ジョリーと
ジェフリー・ドノバン
[ニューヨーク 19日 ハリウッド・レポーター] 今年の秋、全米の映画館はさながら歴史博物館のような様相を呈することになりそうだ。
1920年代に実際に起こった誘拐事件に基づいたクリント・イーストウッド監督の「ザ・チェンジリング」や、第2次世界大戦を背景にしたバズ・ラーマン監督の大河ドラマ「オーストラリア」といった大作から、20世紀半ばのアメリカ南部が舞台の「リリィ、はちみつ色の夏」、メリル・ストリープとフィリップ・シーモア・ホフマン共演、1960年代のカトリック学校のドラマ「Doubt」のような小品まで。
あるいは、キーラ・ナイトレイ主演の18世紀コスチューム劇「The Duchess」、ロン・ハワード監督による政治家伝「フロスト/ニクソン」、1950年代が舞台のサム・メンデス監督、レオナルド・ディカプリオ主演のファミリードラマ「Revolutionary Road」、ガス・バン・サント監督の伝記映画「ミルク」、さらに3本の第2次世界大戦映画(エドワード・ズウィック監督「Defiance」、ミカエル・ハフストロム監督「Shanghai」、スパイク・リー監督「Miracle at St. Anna」)。
もちろん、現代以外に設定された広い意味での“時代劇”そのものは珍しくないが、なんとこれら全ての映画がこの秋のわずか10~12週の間に次々と公開されるのだという。
時代ものには、特殊効果などに頼ることなく観客を別世界に連れていってくれるという強みがある一方で、自分が生まれる以前の物語に果たしてどこまで共感できるのかといった問題もある。いずれにしても、ある映画会社重役が指摘するように、「たまに時代劇を見るのはいいかもしれないが、アメリカ人が毎週そのために映画館に足を運ぶものかどうか」、全米の秋の興行成績に注目だ。



