カンヌで賛否両論!ハンスト死したIRA戦士の伝記映画「Hunger」
ベルファストのミルタウン墓地にある
サンズの墓に供えられた花
[カンヌ 16日 ロイター] 英ターナー賞受賞アーティスト、スティーブ・マックィーンの初監督作品「Hunger」がカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門オープニング作品として15日に上映され、多くの称賛の声を集めると同時に物議を醸している。
「Hunger」は、アイルランド共和軍(IRA)のメンバー、ボビー・サンズを主人公にした伝記映画。81年、北アイルランドのメイズ刑務所に収監されたサンズは、政治犯としての権利を剥奪されたことに抗議してハンガー・ストライキを決行、66日後に餓死した。この時のハンストでサンズを含む10人が死亡し、国際的に人々の関心を集めることになった。特にリーダー格のサンズの人気は高く、ハンスト中に英下院議員に選出されるほどだった。
映画は、刑務所内に横行する暴力や、ハンストで衰弱していく囚人たちの姿を生々しく描き出し、その力強い作風に多くの評論家が高い評価をつけている。サンズに扮したアイルランド人俳優マイケル・ファスベンダーは、15キロも減量して撮影に臨んだという。
だがその一方で、「テロリストを美化している」という批判の声も上がっている。それに対してマックィーン監督は、ロイターの取材に答えて「もしこの映画を実際に見た人が、私がサンズを殉教者や英雄として捉えているように思ったのなら、もう一度見直すべきだ」と反論している。



