ジョン・レノンに突撃取材した10代少年の逸話がアカデミー賞候補に
ハリケーン被害に遭ったニューオーリンズのミュージシャンを
救済するオークションに出品されたジョン・レノンのサングラス
[トロント 15日 ハリウッド・レポーター] 1969年、カメラマンを装った14歳のビートルズファンの少年が、トロントのホテルに滞在していたジョン・レノンとオノ・ヨーコの部屋を訪ねてインタビューを行った。その夢のような出来事をアニメ化したカナダの映画「I Met the Walrus」が、今年のアカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされている。
まるでキャメロン・クロウの「あの頃ペニー・レインと」のような話だが、違うのは、「I Met the Walrus」には実際のインタビューの音声が使用されているということだ。現在はトロントで弁護士をしているかつての少年、ジェリー・レビタンは、36年間そのカセットテープを自分の手元に置いたままにしていた。だが2005年、トロント在住のアニメーション作家ジョシュ・ラスキンと出会ったことが、今回の作品の誕生につながったという。
レビタンは当時をこう回想する。レノンはカメラマンだと偽って部屋に来た彼を笑顔で迎えたうえに、「テープレコーダーを持って戻ってきてもいいですか? 平和に関する話を友だちにも聞いてもらいたいから」という依頼を快諾したのだという。結局、レビタンはその日、レノンの取材に詰めかけた多くのメディア――その中にはアメリカの主要ネットワークの記者もいた――を待たせたまま、40分ものインタビューに成功する。
レノンとの邂逅は、自分のその後の人生を大きく変えるものだったとレビタンは語る。「もしお前なんかに用はない、さっさと帰れと言われていたら、立ち直れないぐらいに傷ついただろうしね。だけどあの時のレノンにとってはCBSやABCの番組に出演することよりも、1人の無名の少年と話すことのほうが重要だった。それが何よりもすごいことだと思うよ」


