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“心に残った邦題”を募集! 「洋画邦題オブザイヤー2017」結果発表

 
栄冠はどの作品に!?
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(C)2016 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & REDPETER FILM. All Rights Reserved.

[映画.com ニュース] 映画.comでは、12月1~10日にTwitterで、ユーザーへ向け「心に残った2017年公開の洋画邦題」を初めて募集いたしました(誠に勝手ながら)。この場を借りて、「洋画邦題オブザイヤー2017」に応募してくださった皆様に感謝を伝えるとともに、その結果を発表します。栄えある第1位に輝いたのは、どの洋画なのか!? まずは第3位からご紹介です。

■第3位「新感染 ファイナル・エクスプレス」(原題:Train to Busan/配給:ツイン)

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ソウルとプサンを結ぶ高速鉄道で突如として発生した、謎のウィルスの感染拡大により引き起こされる混沌を描いたサバイバルパニックアクション。凶暴化する“感染者”が押し寄せる恐怖もさることながら、極限状態での人間模様が感動のカタルシスを呼び起こすとして高い評価を得ました。

原題を直訳すると「プサン行き」。新幹線と感染をひっかけたダジャレ的邦題は、公開前に一部で物議をかもしましたが、Twitterユーザーからはこんな評が寄せられました。

・映画の内容をうまく邦題に反映させているし、覚えやすく言いやすいのもグッド
・一周回ってセンスが光りすぎてる。一瞬ギャグかと思うけど映画の内容が全く負けてなくて全てひっくるめて好き
・じわじわくる

どっこい、「初めは違和感があったけど、これはこれでアリ」という評価。思い切りの良さが奏功し、物語とあわせて観客の心にインパクトを与えることができた結果でしょう。続いて第2位です。

■第2位「ワイルド・スピード ICE BREAK」(原題:Fast & Furious 8/配給:東宝東和)

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ビン・ディーゼル、ドウェイン・ジョンソンら共演の大ヒット人気カーアクション「ワイルド・スピード」シリーズ第8作。ドミニクがファミリーを裏切ったことでぼっ発する新たな戦いを描きますが、なんといっても見どころは“氷河チェイス”。アイスランド奥地の氷結湖で4週間にわたり、爆破作業を含めた大規模な撮影が敢行されました。

邦題はシリーズ1作目から「ワイルド・スピード」を冠し、以後「MEGA MAX」「SKY MISSION」など副題をデコレートしてきました。今回のユーザーからの評価を見てみましょう。

・本当にアイスがブレイク
・比喩的にも物理的にも色んなものがブレイクしてた
・「氷上でレースか」というある程度の予想をさせておきながら「やっぱりそれを超えてきた」という最高の一作
・“ワイルド・スピード”がそもそも改題としてバッチシだと思ってる上、今回の内容を脳筋的に捉えた副題も的確

「内容を的確に表現している」という評が多く寄せられました。陳腐さのないハイテンションな語感を打ち出しながら、象徴的なシーンへの想像も喚起する、一挙両得の巧みさが垣間見えます。

そしていよいよ第1位、大賞の発表です!

■大賞「キングコング 髑髏島の巨神」(原題:Kong: Skull Island/配給:ワーナー・ブラザース映画)

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モンスターの王者キングコングの起源を、コングの故郷である髑髏(どくろ)島を舞台に描いたアドベンチャーアクション大作。続々と登場し暴虐の限りを尽くす怪獣たちを前に、観客はただただアドレナリンを全開にし、脳汁を垂れ流しながら興奮の雄たけびを上げるほかない……。その“全編クライマックス”ぶりが、多くの映画ファンの心をわし掴みにしました。

邦題は “髑髏島”のおどろおどろしいイメージに加え、続く“巨神”というワードがスケールの大きさを感じさせます。ユーザーの評価はこちら。

・昭和の邦題っぽくて観たい気持ちをそそる!
・日本語でしか表現できないこのかっこよさ。80年代の洋画邦題を彷彿とするような熱がワクワクさせてくれる
・原題を先に知っていただけに最初こそ困惑したものの、噛めば噛むほど古き良き怪獣映画の味が溢れるスルメ邦題だと実感
・邦題知った瞬間にアガったのと、スカル・アイランドを髑髏島と訳すセンスとそこに巨神を足しちゃう欲張りっぷりがもう最高!
・原題の意匠を崩すことなく、どんな作品だろうとワクワクさせるイマジネイティヴなタイトル

「昭和の特撮映画感」という言葉が多く上がっており、ノスタルジックなイメージを逆手にとり、ワクワク感へと変換させる秀逸な邦題だと言えます。本作宣伝プロデューサーの林直樹氏(ワーナー・ブラザース)にも、話を聞いてきました。

大賞受賞を伝えると、「宣伝チームで考えに考え抜いた邦題ですので、非常に光栄です」と喜びを語ります。込めた思いとして「アメリカのポスタービジュアルを見た時、うっすら浮かぶ巨大なキングコングの姿が愚かな人間と対比する神なる存在に思え、副題を“髑髏島の巨神”としました」と振り返り、好評を博した日本版ポスターについては「日本ではオリジナルのビジュアルでは売り切れないと思い、怪獣絵師・開田裕治さんと日本独自のポスターを制作しました。世界中で反響を呼び、全世界でも使用され、ロッテントマトが選ぶ今年のベスト映画ポスタービジュアルの一つにも選ばれました。中々、異例のことなんですよ」と充実の様子でした。さらに、「原題では作品の内容を伝えきれないことも多いので、日本の映画ファンの方々に、今後も見たい! と思って頂ける邦題を開発していけたら、と思っております」と意気込みも明かしてくれました。

言葉のインパクトや強靭さに加え、物語の特徴を的確にとらえ、かつ観客の想像力を掻き立てる。そんな絶妙なラインを攻めることができた邦題に票が集まったように思えます。2018年も「キングスマン ゴールデン・サークル」「リメンバー・ミー」「ジュラシック・ワールド 炎の王国」など目白押し。シビれた邦題を胸に留めつつ、心ゆくまで映画をご堪能ください。